• 世論にのみ込まれる恐怖/三池崇史監督/綾野剛主演/「でっちあげ~殺人教師と呼ばれた男」
    世論にのみ込まれる恐怖/三池崇史監督/綾野剛主演/「でっちあげ~殺人教師と呼ばれた男」

       「でっちあげ~殺人教師と呼ばれた男」=27日公開=は福田ますみのルポルタージュを原作に、三池崇史監督が綾野剛主演で描いた人間ドラマ。児童の親から悪質ないじめを働いていると抗議された教師が、社会的に追い詰められていく衝撃作である。 小学校教師の薮下(綾野)は、教え子の母親、氷室律子(柴咲コウ)から

    • 2025年6月12日
  • 「サイレント・フォールアウト」/伊東英朗著/声を上げ連帯する大切さ
    「サイレント・フォールアウト」/伊東英朗著/声を上げ連帯する大切さ

       著者は、ビキニ環礁での水爆実験の知られざる被害を追ったドキュメンタリー映画を発表し、話題を呼んだ。今回は米国を舞台に本書と同じ名前の映画を製作し、全米で上映会を開き対話を続けている。 1950年代、米国内だけでも100回を超える大気圏での核実験が行われ、風下の住民が被害を受けた。こんな証言がある

    • 2025年6月10日
  • 「珈琲怪談」/恩田陸著/心ざわめく極上の話
    「珈琲怪談」/恩田陸著/心ざわめく極上の話

       あの「塚崎多聞」が帰ってきた。それも、なんと前作「不連続の世界」から17年ぶりに! 作者である恩田陸は、「自分が創造した作中人物のうち、いちばん気に入っている人物は?」と聞かれると「登場人物に肩入れするタイプではない」と留保を付けつつ、「典型的な巻き込まれ型」である多聞の名を仕方なしに挙げていた

    • 2025年6月10日
  • 出版文化 最大の国語辞典、30年ぶり改訂/「用例主義」で55万語収録へ
    出版文化 最大の国語辞典、30年ぶり改訂/「用例主義」で55万語収録へ

       約50万語を収める最大の国語辞典「日本国語大辞典(日国、にっこく)」の第3版刊行に向けた改訂が始まった。編集に当たる有識者が数百人に上る巨大プロジェクトで、版元の小学館は2032年にデジタル版の公開を目指す。 25万~30万語収録の「広辞苑」(岩波書店)や「大辞林」(三省堂)は「中型」国語辞典に

    • 2025年6月10日
  • 「生きる言葉」/俵万智著
    「生きる言葉」/俵万智著

       珠玉の言葉を紡ぐ歌人が「生きた」日本語を考える。短歌を詠むAIが登場し、SNSには過激な言葉が放流され…。まさに現代は日本語の真価が問われている。円滑なコミュニケーションには「書き言葉の足腰を鍛える」必要があると著者。曖昧表現を好む若者に戸惑い、「くそリプ」にも賢明に返そうとする姿におかしみがある

    • 2025年6月10日
  • 「二十四史」/岡本隆司著
    「二十四史」/岡本隆司著

       紀元前1世紀の「史記」から「明史」まで、中国2000年の歴史を記録した24の正史を紹介する。体制側に立ちながら権力批判も書き込んだ史記、それを批判的に引き継いだ「漢書」。当初は個人的な著述だったが、王朝交代が繰り返される中、政権が自らの正統化のため、前王朝の「正史」を編さんする国家的事業になってい

    • 2025年6月10日
  • アサリとブロッコリーの蒸し焼き/イワシのバルサミコソテー
    アサリとブロッコリーの蒸し焼き/イワシのバルサミコソテー

       主な材料(2人分)イワシ(3枚下ろし)8枚マイタケ60㌘シメジ60㌘薄力粉オリーブ油バルサミコ酢蜂蜜作り方①マイタケは小房に分け、シメジは石突きを取り、小房に分ける。②フライパンにオリーブ油大さじ1を熱し、①を入れて塩、こしょう各少々を振り、焼き色が付くまで炒めて器に盛る。③

    • 2025年6月9日
  • 戦場の真実、女性の視点で/エレン・クラス監督
    戦場の真実、女性の視点で/エレン・クラス監督

       主演のケイト・ウィンスレット(左)とエレン・クラス監督 映画「リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界」=公開中=は、トップモデルから写真家に転身し、カメラを手に戦地へ赴いた実在の女性の半生に迫る。エレン・クラス監督は「彼女はさまざまな慣習を覆していった人。女性として自分のロールモデルのように思っていた」と

    • 2025年6月5日
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